2012年に亡くなった作家で脚本家の藤本義一さんは、テレビ番組を作るうえで気をつけていることがありました。
それは「食べ物と占いはなるべく避ける」です。
そのうえでこんな言葉を残しています。
「伝わらないものをさも伝わるように『ごまかす』のは邪道である」
料理の味や香り、いわんや占いや霊感、背後霊などはテレビという媒体では伝えることができません。
にもかかわらずそうした番組を作るのを藤本さんは「邪道」と斬り捨てるのです。
実際に、良い意味で職人気質があった昔のカメラマンはそうした「伝わらないもの」を 写すのは嫌がったそうです。
スピリチュアルな企画や食べ物紹介を放送するテレビ界を
「今のテレビは低いところで生きながらえているのと違いますか」
と評したことがあります。
いまではあまり目にしませんが、一時期はスピリチュアルな番組が多かったですね。
食べ物紹介はいまでもテレビで目にしない日はありません。
管理人はこれらをテレビで放送しても構わないと思いますが、近年はあまりにも「食べ物ばっかり」という気がします。
食べ物紹介が無い番組ってあります?
周知するべき情報は他にもたくさんあると思うのですが。
ちなみに藤本さんはプロ作家を育成する心斎橋大学の総長を務めていました。
「関西弁は日常の言葉が東京の4倍ある。文章にしていくと2倍くらいになる」と語っていたそうです。