フランス料理研究家・辻静雄さんの「料理に『究極』なし」を読みました。
辻調理師学校を設立された辻静雄さんのエッセイや対談、講演をまとめた本です。
その中に、「スパルタ」の食生活についての記述があったので、備忘録も兼ねて紹介致します。
未精製が生む強さ 辻静雄さん「料理に「究極」なし」から
未精製食材の良さがわかるエピソードをひとつ。
スパルタ教育という言葉がありますね。
このスパルタの市民というのは戦争がひじょうに好きで、よく戦って勝つわけですが、彼らが戦いに勝った原因は何かといいますと、粗食に甘んじたということですね。
ですから、スパルタ教育のいちばんもとになるものは、我々の料理の歴史をやっている者の間で通説になっているのが、ひじょうにまずいものを食べること。
ほとんどが大麦とかアワとか、そういう雑穀の、それもほとんどひいていないものを水で煮るだけ、塩も貴重ですが塩で味をつける。
香辛料はまだたくさん出ておりません。ぐちゃぐちゃに煮たものを食べるだけなんです。ほとんどが一皿だけ。
だからどこへいっても勝ったといわれているゆえんなんだそうです。
「料理に究極なし(楽天市場・PR)」147ページより。
いわゆる「未精製」食品のかなりガチな感じのやつですよね。
映画などで描かれるスパルタの戦士はものすごいマッチョですけど、実際もそうだったのでしょうか?
平均寿命がどれくらいだったのか知りたいものです。戦争続きだったらやっぱり短かったのかなぁ。