糖尿病は現代の日本人を最も悩ませている病気のひとつではないでしょうか。
管理人個人的にも糖尿病は「絶対に防ぎたい病気」なので、日頃から気を付けています。
現在よりも数は少なかったとはいえ、糖尿病は昔から人を苦しめてきました。
それでは日本で最古の糖尿病患者は誰でしょうか?
症例が確認できるケースに限れば、その答えはおそらく藤原道長のようです。
道長の晩年の健康状態が記録されている「小右記」には、糖尿病の病態と酷似した記述があり、これが糖尿病の日本での最古の記録だと考えられています。
道長の一族には「飲水」と呼ばれる病気で死去する者が多かったと伝えられています。
名前でわかるように頻繁に水を欲しがる病気で、典型的な糖尿病の症状です。
この事実から、道長一族には糖尿病を発症しやすい遺伝的要素があったとする説もあります。
また当時の酒は醸造技術が未熟で、アルコールに変化しない糖分が大量に残っていたそうです。
宴会に明け暮れていた貴族が、糖分を過剰に摂取していたのは想像に難くありません。
ちなみに隣国の唐の時代に反乱を起こした安禄山は大変な肥満体で、体重が200kgもありました。
安禄山も糖尿病だったと考えられており、晩年には網膜症と見られる症状で失明しています。